古楽器による17世紀イタリアン・バロックの風と嵐

最近はバロック・ヴァイオリンは弾かないのー?と聞かれることもあるのですが、ちゃんと弾いています! バロック・ヴァイオリンを弾くのも大好きです。 今度の12月7日のコンサートでは、がっつり弾きます。しかも私の大好きな17世紀イタリア! なんだかんだいって、どの時代もどの地域も好きなのですが、バロック・ヴァイオリンを弾くのは17世紀イタリアが好きです!豊かな音を伸び伸び出せる気がします。 というわけで、コンサートのお知らせです。 バロック・ヴァイオリンでトリオのセカンドを、テオルボで通奏低音、テオルボ一本だけのソロ、バロック・ギターではなんとギターと通奏低音の曲のギターパートを弾きます! バロック・ギターは、一本だけのソロの曲が多く、また通奏低音として使うことも多いのですが、バロック・ギターと通奏低音のための曲はちょっと珍しいのです!今回は、西垣さんに通奏低音として少し大型のバロック・ギターを弾いて頂くので、ギターデュオのようになります!掛け合いもあって面白い! ヴァイオリンのソロと通奏低音のための曲は、ヴァイオリン+西垣さんの大型バロック・ギター(通奏低音)と私のテオルボ(通奏低音)で演奏します。通奏低音はギターとテオルボ、という編成にするのも珍しいかもしれませんね! というわけで、今回のプログラムを編成でまとめると ヴァイオリンソロ+通奏低音(ギター、テオルボ) ヴァイオリン+ヴァイオリン+通奏低音(ギター) ギター+通奏低音(ギター) テオルボソロ と、3人だけでもかなり多様!すごい! 今回のプログラムは、1613年の最初期の素朴なヴァイオリン・ソナタから、1669年の、もうだいぶ「初期臭さ」がなくなるあたりまで、こんな編成で挑戦します! 17世紀イタリアのヴァイオリンの音楽ってどんなのだろう?と思われたらぜひ聴きにいらしてください!初めて聴かれる方が普通に思い浮かべる「イタリアのバロック音楽」とはだいぶ違うと思います。素朴?過激?叙情?など、いろんな曲を用意しています! トリオ・ファンタスティコは、一昨年の調布音楽祭を機に結成。17世紀イタリアの音楽を、バロック・ヴァイオリン、バロック・ギターなどで演奏します。 一昨年の録音はこちら。 === 2015年12月7日(月曜日)19時開演 「古楽器による17世紀 イタリアン・バロックの風」 Atelier Fermata Salon Concert Series Vol.3 演奏:トリオ・ファンタスティコ 佐藤駿太(バロックヴァイオリン) 上田朝子(バロックヴァイオリン/テオルボ/バロック・ギター) 西垣林太郎(バロックギター) Marini, Fontana, Uccellini, Pandolfi, Legrenzi, etc... 於:早稲田奉仕園スコットホールギャラリー 〒169-8616 東京都新宿区西早稲田2-3-1 アクセス 前売り:2,000円 当日:2,500円 チケットご予約フォーム↓   

トラヴェルソとデュオコンサート終演

昨日は、フラウト・トラヴェルソの相川郁子さんと二人で、オール・フランスバロックのコンサートをしてきました! 実は、器楽のソナタを一人でテオルボ一本で通奏低音するのがとても好きで、特にフランスバロックはそれが活きる気がして、ライフワークにしたいと思っています。 半ば意地のようなものもあるし、そんなに苦労してやらなくても他の楽器を入れればいいじゃないとも言われるのですが、やっぱり旋律とサシで、隣で一緒に、時には鬩ぎ合って音楽を作るのはとても楽しいです。 トラヴェルソは音のシェイプが綺麗につくし、郁子さんは噛めば噛むほど味が出るようなとってもふくよかで色彩に富む音色だったので、それと対等にどう弾くか、大きな課題でした。 ただでさえバスと和音を弾くだけでも大変なのですが、それだけで終わってしまうと、テオルボ一本でやる意義があまりないので、バスのアーティキュレーションのつけ方や音のシェイプのつけ方を追究しました。 今回は15席というとっても親密な空間で演奏できたのも貴重な体験でした。 会場によってテンポや弾き方も変わると思うのですが、今回は特にそれを意識して、このような場でないとできない表現を目指してみました! トラヴェルソもリュートも、繊細な方にレンジが広げやすい楽器だと思うので、こういう会場でそれを探求できたのも良かったです! 私のテオルボは、実はフランスの様式のソロ用の小さめのテオルボなのでこういうものに適しているなぁと嬉しく思いました。 また一段とテオルボが好きになりました。 また、今回は郁子さんがオトテールのモデルのトラヴェルソを吹きたい!とのことで、ピッチはA=388に! テオルボも太めの弦に張り替えてピッチを変えてみたら響きが全然変わって、とても好みでした。ずっとこのピッチにしていたい…。 本番は、なんだかとにかく楽しくて、やはり好きな曲を、ずっとやりたかった編成でできた喜びが大きかったです! お客さまと近い距離で、もっと緊張するかと思ったけれど、とても暖かい雰囲気で聴いてくださったので心地よく演奏できました。 今回のようなフランスバロックの小さい編成の曲は、現代でコンサートホールで2時間のコンサートとして聴くような音楽ではなく、きっと王様や貴族たちが集まって聴いたと思うので、近いことができたかなぁと思います。 今度は蝋燭の灯りだけで演奏してみたい! 今回、譜面台ではなく机に楽譜を置いて演奏したのは、譜面台を忘れたからではなく、絵画でよく見る雰囲気を真似したかったからです!(笑)。 今回は限定15席という会場で、来られなかったお客さまも多かったので、また2月末に再演することにしました! 本当に私のライフワークの一つにしたい演奏の形なので、また聴いて頂きたいです。詳細が決まり次第お知らせさせて頂きます! …と、バロック時代のフランスの音楽を楽しんでいた翌朝に、パリでの事件を知ってとてもショックです…。               

ジョスカン・デ・プレとビウエラ・デュオ

ヴォーカル・アンサンブル・カペラの演奏会で、ゲストとしてビウエラ・デュオを演奏致します! 私の師匠、金子浩先生とのデュオで、初めてのビウエラなのでかなりドキドキしています>< 今回はラの調弦の小さめのビウエラと、ミの調弦の大きめのビウエラを使ってバルデラバーノがジョスカンやムトン、ヴィラールトらのポリフォニーの作品をビウエラ・デュオに編曲したものを演奏致します。 お借りしているミのビウエラ↓ そのヘッド部分↓かわいい!! デュオのお相手、ラのビウエラ↓ ビウエラは16世紀のスペインで人気だった撥弦楽器で、ギターのような外見をしていますが調弦はリュートと同じです。そのためほとんどのリュート奏者がビウエラの曲もレパートリーにしています。 ビウエラのオリジナル楽器(現存している当時作られた楽器)は世界に3本しかなく、発見された地域(パリとエクアドル)、使われていたと推定される年代、楽器の特徴がそれぞれ異なるためそれらをまとめてビウエラと呼べるのか、ビウエラとはどんな楽器だったのかまだ研究が続いています。 謎の多いビウエラですが、絵画、文献、楽譜は多く残されていて16世紀スペインを中心に人気の楽器であったことがうかがえます。 その残された文献や楽譜によると、ビウエラはさまざまなサイズ(大きなビウエラ、中くらい、小さい…等)があって、調弦もそれにより異なり、一番上の弦がソ、ラ、シ、ミ、レ…などがあり、現代ではそれぞれソのビウエラ、ラのビウエラ…またはG調弦のビウエラ、A調弦のビウエラ、などと呼んでいます。 バルデラバーノのデュオでも何種類もの調弦のビウエラが多様に組み合わされていて、日本では手に入るビウエラはそんなに種類がないので全ての曲を演奏しようというのはちょっと難しいかもしれません…。 どの調弦の組み合わせで書かれているかは、楽譜が五線譜ではなくタブラチュア譜で書かれていることからもわかりますが、他の作曲家のビウエラの楽譜にはその曲を弾くのがどのような調弦を示す記号かも書いてあることがあります。 下の音部記号のような記号がそれです。これを読み解くと調弦がわかります!先日、とある勉強会でこの記号を発見していろんな文献を読みながら解読できてとっても嬉しかったです!なんだかワクワクしますね! 世界に3本しか残されていないビウエラの話に戻ると、いずれもいわゆる「大きいビウエラ」で、現代で多く作られている「小さいビウエラ」は実はそれを縮小するように計算して作っているそうです。 しかも、その3本のうち1本は、所持していた修道女が死後列聖されたため聖遺物として教会に保管され、近年まで調査することができませんでした。 2010年にやっと、世界的に知られる製作家カルロス・ゴンザレスが楽器を細かく検分しコピーの楽器を作り、今年の6月には来日してその検分結果のレクチャーを行いました。私もカルロスと直接会うことができてそのコピーの楽器を触りましたが、今まで触ったことあるビウエラとは少し響き方が違うように感じました。 演奏会の宣伝から外れてビウエラについて語ってしまいましたが…。 ヴォーカル・アンサンブル・カペラは、私も大ファンで、間近で演奏が聴けるのも楽しみです! バルデラバーノのデュオはポリフォニーをそのままデュオに落とし込んだような単純な楽譜に見えるのですが、声部がいきなり消えて受け渡されたり出現したりするので細かく声部を分析してそう聴こえるように弾く必要があり、なかなかやりがいがあります! 豊かなポリフォニーに響きを、アカペラの歌と、ビウエラ・デュオでお楽しみください! チケットは私や出演者からも買えます! === ジョスカン・デ・プレ モテットとシャンソン連続演奏2 おとめマリアをたたえて、愛しいおとめ 2015年10月9日(金) 午後7時 日本聖公会聖パウロ教会 ジョスカン・デ・プレ Josquin des Prez (1450/55?-1521) 「見よ、あなたは全く美しい」“Ecce tu pulchra es” 「フェーブスの輝きに」“Ut Phoebi radiis” 「けがれないおとめ、神の養い主」“Illibata Dei Virgo nutrix” 「わたしに口づけを」“Baises moy” 「小さな獅子鼻娘」“Petite camusette” 「サヴォアの羊飼い」“Bergerette savoyenne” バルデラバーノ編曲によるビウエラ二重奏曲 Enríquez de Valderrábano (ca.1500-after 1557) ほか … Continue reading ジョスカン・デ・プレとビウエラ・デュオ

CDデビュー!コントラポントのモンテヴェルディ「聖母マリアの夕べの祈り」

去る6月22日の公演、古楽アンサンブルコントラポントのモンテヴェルディ「聖母マリアの夕べの祈り」がCDになり、昨日25日に発売されました!私のCDデビューとなりました! ライブ録音なのですが、なんだかすごい録音だったみたいです! 当日使用したマイクは呼び含め28本とか!なんだかすごい録音ということがわかる記事…↓ 先日3Dサラウンドの環境で聴いてきましたが、あの時の感覚が蘇りました。本当に会場にいるみたい。 http://www.synthax.jp/user-artists/articles/contraponto.html 紹介動画↓ CDは抜粋なので抜けている曲もあるのですが…。ダウンロード版は全編お聴き頂けます! 私がエコーでテオルボをやった曲はCDには入っていなくて>< でも、動画としてYouTubeにアップされました! エコーの様子がよくわかりますね!(途中で楽譜を覗きこんでるのが恥ずかしい…) https://www.youtube.com/watch?v=NOutCjU1oUg この曲は私は演奏していませんが素晴らしい掛け合い!名演!!! https://www.youtube.com/watch?v=wT5bUlrsdKk CDは私や出演者からも買えますのでお気軽にお声がけください! グレゴリオ聖歌やオルガンソロも含んだ全編ダウンロード版もぜひ! 詳細↓ http://www.synthax.jp/RPR/contraponto/vespro.html HMV↓ http://www.hmv.co.jp/product/detail/6634736 Amazon↓ http://www.amazon.co.jp/dp/B015HQJ7BO

ラウデージによるイタリア音楽の1200年

明日になってしまいました…。 賛助出演として、1曲だけですがカリッシミの初期のモテットでバロックヴァイオリンを弾きます! 私はこのようなモテットなど歌の曲でヴァイオリンを弾くのが好きです! 曲や箇所にもよりますが、歌詞と同じ音型(で且つ同じ意味を持つと判断した時)は歌と全く同じアーティキュレーション、ニュアンスになるように弾きます。そのために、自分のパートの該当する箇所には歌詞を振っておきます。 歌が歌っていない器楽だけの部分で完全に歌の真似をするかどうかは意見が分かれたりしますが、この曲は動機(モチーフ、小さい単位の音や休符の連なり)と歌詞が完全に結びついていて、この動機にはこの歌詞!と当てはめられています。同じ動機で違う歌詞が歌われることもあまりないのでこの場合はヴァイオリンもその歌詞で聴こえるように弾く必要があります。 具体的に、例えばどのように真似するかというと… 器楽だけだと全体的にアーティキュレーションをハッキリさせるように音を短く切り気味になってしまうのですが、歌の場合は響かせるためにそのようには切りません。 例えばInという歌詞で、最後のnを出してみたり…(とても難しい! 8分音符が4つ並ぶところの歌詞をよく見ると1つと3つに分かれて歌詞が振られているのでそこで少し分けてアーティキュレーションし直したり… 歌詞の意味に合わせたイメージで弾いたり…宗教曲の場合は言葉の意味や宗教的な背景を知る必要がありますね と、こんな感じに単純な楽譜でもやることはとても多いのです! この作業は大変ですが、やりがいがあってとても好きです! 明日は成功するといいなぁ…。 中世の宗教歌曲や、パイプ&テイバーの即興もあります!お楽しみに! === 「ラウデージによる イタリア音楽の1200年」 午後3時開演(2時半開場) 入場料:3500円(当日券4000円) Laudesi Tokyo10周年記念 聖アンブロシウスから聖フランチェスコを経て、聖ルフィーノ大聖堂へ 会場:日本基督教団東京山手教会   

古楽アンサンブル「プティ・ヴィオロン」フランスの料理とカンタータの夕べ

同世代の仲間とやっているアンサンブルで フランスバロック専門少数精鋭古楽アンサンブル「プティ・ヴィオロン」 というアンサンブルがあります! 同世代のアンサンブルの中でも特に思い入れが強いアンサンブルで、それはなぜかというと私がアンサンブルの運営や制作をやっているからです! その「プティ・ヴィオロン」が前回2月の舞踏との公演や初回のオペラ公演のような大規模な公演と打って変わって、超少数でコンサートをします! 「カンタータ」というとバッハを思い浮かべる人が多いかも…!? でも、フランスにも「フレンチ・カンタータ」と呼ばれ親しまれるものがあるんです! そう、バッハで有名な「コーヒー・カンタータ」はフランスにもあります! 今回はフランス料理のレストランでいつもより気軽なコンサートにしたいねー、ということで目白駅すぐのフランス料理屋さん、「ブラッスリー ラ・ムジカ」さんで開催させて頂きます。 音楽と料理ってどうしても主従関係になりがちで、音楽をBGMとして聴きながらお料理を頂く、とか会場としてレストランを使っていてちょっとしたお料理が出て…とか。 それも勿論素敵な相乗効果を生むと思うのですが、今回はどうしても音楽と料理を対等にコラボレーションしてみたい、という制作サイドの私の勝手な思いで、美味しいレストランを探しました! ここのお料理、本当に美味しいです! 当日はいつもと少し違った、バロックとコラボレーションできるようなお料理を出して頂けるそうで、楽しみ! 美味しいフランス料理を堪能した後は、フランス語の独唱と小編成の器楽によるフランスのカンタータを聴いてみませんか? 各日限定26席なのでご予約はお早めに! ご予約&お問い合わせ→ asakofiev1953@gmail.com (プティ・ヴィオロンは来年夏、合唱団「フォンス・フローリス」、古楽アンサンブル「コントラポント」と一緒にリュリのテ・デウムを演奏します!それもとっても楽しみ!!合唱団員さんも募集中!詳細はこちら) == 10月28日(水)、30日(金)の2日間開催 開場18:30 お食事19:00 コンサート20:00 ブラッスリー ラ・ムジカにて(目白駅徒歩1分) ★出演 鏑木綾(ソプラノ)、プティ・ヴィオロン(古楽アンサンブル) プティ・ヴィオロン: 佐藤駿太・出口実祈(ヴァイオリン) 折口未桜(ヴィオール) 石川友香理(クラヴサン) 上田朝子(リュート) ★曲目 ニコラ・ベルニエ(1664-1734) フレンチ・カンタータ集第3巻より「コーヒー」 フランソワ・クープラン(1668-1733) トリオ・ソナタ 「少女」 ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764) 2つのヴァイオリンのためのソナタ集より ソナタ第2番 ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667-1737) サンフォニー付き独唱カンタータ集第1巻より「ディドンの死」 ★チケット 6000円(3500円のディナーコース含む・ドリンク別) ★お問い合わせ asakofiev1953@gmail.com 090-4531-1953 (上田) 18世紀初頭、イタリア音楽が流入する中で、伝統的なフランス音楽との融合を目指し生まれたフレンチ・カンタータ。今回はその「趣味の融合」に焦点をあて、クープランが若き日に試みたトリオ・ソナタ、融合を完成したといえるルクレールのソナタもラインナップ。美味なフランス料理に満足した後は、親密な空間で室内楽に酔いしれてはいかが? *相席をお願いする場合がございます。 *食材などのアレルギーをお持ちのお客様は、ご予約の際にお申し付けください。代わりの食材を提案させていただきます。 *各日限定26席とさせていただきます。

演奏旅行で盛岡へ

La musica collanaという同世代の仲間たちと組んでいる古楽アンサンブル(イタリア専門!)で東京、盛岡でコンサートをしました! 久しぶりの演奏旅行で、美味しいもの(日本酒とかウニとかフルーツとか!)をたくさん食べて広い空の下でリフレッシュもできて楽しかったです! 病院でも演奏させて頂き、その時の様子がニュースになりました。 今回もテオルボ、バロック・ギターで参加しました。 東京公演も、盛岡公演も、びっくりするくらいたくさんのお客様に聴いて頂けて、しかもアンケートに「テオルボを初めて聴いた」「ギターがかっこ良かった」という感想がいくつかあってすごく嬉しかったです! ありがとうございました!! 右手でチェンバロ、左手でオルガンを弾いていた(そしていつもながら素晴らしい鍵盤コンティヌオの)石川さん、主宰の丸山くんの迫力や表現力と表現欲、安定した低弦コンティヌオ陣、アンサンブルの集中力の高さ…などなど、とても刺激されました! 同世代で同じく古楽を頑張っている友人たちにはいつも勇気づけられ、見放されないようにもっと頑張ろうと思わされます。 リュートのコンティヌオの良さも伝えたいし、もっと増えて欲しいと思っているのでこのようなアンサンブルに参加させてもらえるのは嬉しいし頑張りがいがあります! このアンサンブルはやりたいことを伝えると尊重してもらえるし、いろんなことに挑戦させてもらえるのでとても楽しい! 他にも同世代のアンサンブルはいくつかあってそのどれもが素晴らしいのだけど…。 私もいつか17世紀イングランド劇音楽専門のアンサンブルを…!     

アンサンブル&ダンス講習会♪

8月は本番もなんだかんだ10個…と多かったのですが、講習会にも行ってきました! 1つ目はつくば古楽アンサンブル合宿! http://heyevent.com/event/pa432dcbqistca/2015 今年でなんと15回目だそうです! ずっと行きたいと思っていたのですがやっと行くことができました。 受講曲はブクステフーデの「ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバのためのトリオソナタ」で コンティヌオは私のテオルボだけでした。 ひとりで速いバスや和音を弾いて上を支えなければいけないので大変だったのですがこういう場で挑戦できて数日間、仲間と試行錯誤しながら取り組むことができて良かったです! コンティヌオを一人でやることはたまにあって毎回苦労するのですが、自由にできるのでとても好きです! 2つ目は古典舞踏研究会の夏期講習会! http://historical-dance.seesaa.net/article/418266300.html シェイクスピアに出てくるダンス(ルネサンス・ダンス)のクラスと、ダンスの伴奏のためのアンサンブルのクラスを受講しました! 年末に北とぴあで上演されるパーセルの「妖精の女王」に寄せて…ということで パーセルやシェイクスピアをテーマにルネサンス・ダンス、バロック・ダンスや、パーセルのセミ・オペラについての講演会、そして最後に成果を発表する舞踏会がありました。 パーセル、特に彼の舞台作品がとても好きで、私はパーセル以前の17世紀イングランドの劇音楽や舞台作品を研究していつかは上演したいと思っているので、とても楽しみにしていました! バロック・ダンスもたまに教えて頂いていて踊るのが好きなのですが、ルネサンス・ダンスもすごく憧れがあって今回たくさんの曲を踊ってみることができて本当に楽しかったです! 舞踏会ではアンサンブル・クラスでたくさんの器楽奏者が伴奏しました! 竹内太郎先生が講師だったためバロック・ギターが6本も!並んですごかった! 私はテオルボとバロック・ギターを弾きました! 17世紀イングランドの劇音楽(dramatic opera)は本当にいつか上演したいです。 専門のアンサンブルを作るのが夢です!

La Musica Collana Baroque Concerto Festival Vol.2

La Musica Collana Baroque Concerto Festival Vol.2 ~若き演奏家たちの古楽器による狂演~ 情熱のオール イタリアプログラム 同世代の古楽奏者による、イタリア・バロック専門のアンサンブルで通奏低音奏者としてテオルボ/バロック・ギターで参加します。 結成して2回目の演奏会です! 東京公演(8月13日)と盛岡公演(8月28日)があります。 ▼プログラム A.ヴィヴァルディ ・弦楽協奏曲「田園風」ト長調 RV151 ・チェロ協奏曲 ト長調 RV413 協奏曲集《調和の霊感》より ・合奏協奏曲 ニ短調 RV565 ・ヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV356 ・4つのヴァイオリンのための協奏曲 ホ短調 RV550 A.コレッリ ・合奏協奏曲第4番 ニ長調 Op.6-4 F.ドゥランテ ・弦楽協奏曲第2番 ト短調 ▼日時 ◎東京公演 2015年 8月 13日 (木) 開場 18:30 開演 19:00 ▼会場 台東区生涯学習センター ミレニアムホール ▼チケット 全席自由 一般 ¥2,500 学生 … Continue reading La Musica Collana Baroque Concerto Festival Vol.2

合唱団フォンス・フローリス 第8回コンセール・スピリテュエル「グラン・モテの系譜」

今度演奏するデュモン、モンドンヴィル、ド・ラランド、カンプラ、とても好みな曲です!時代を追ってグラン・モテを通してフランスの音楽の変遷の一端が少しわかる気がします。モンドンヴィルまでくるとかなりモダンな響きで、ほぼ古典派、たまにベルリオーズ?!と思う瞬間すらあります。 リュートの通奏低音の限界も感じます。どのような楽器でどんな調弦でしていたのか、そもそもリュートで通奏低音をしていたのかわかりませんが、当時のリュート奏者の嘆き、音楽に対応できない悲しさなどが楽譜を越えて伝わってくる気がします。だからこそ、意地で通奏低音に挑んでしまいましたが、どうなることやら…。頑張ります。 グラン・モテの系譜 2015年8月2日(日) 午後2時(1時30分開場)上野学園 石橋メモリアルホール https://www.facebook.com/events/307247642815094/

僕たちは古楽と現代音楽の対話を通して「前衛」という茫漠とした主題について思いを馳せる。

笹塚BLUE-T現代音楽バトンコンサート 「僕たちは古楽と現代音楽の対話を通して「前衛」という茫漠とした主題について思いを馳せる。」 7月3日(金)19時開演 笹塚BLUE-Tにて 軽食付き2000円 現代音楽が大好きで古楽を学んでいる私達が古楽器で古楽と現代音楽をやります! 1年ぶりに渾身の自主企画です!様々な狙いを持った新しい試みをする公演で…と、そんな難しいことは置いておいても本当に素晴らしい曲ばかりなので、多くの方に聴いて頂きたいです。 ★演奏者: リコーダー…菅沼起一/大塚照道 バロック・ヴァイオリン/中世フィドル…高岸卓人/出口実祈 バロック・チェロ…小林奏太 リュート/バロック・ヴィオラ…上田朝子 ★曲目: 作曲者不詳:ホケトゥス(『バンベルク写本』より、13世紀) ボード・コルディエ:コンパスを使って私は書かれた(14世紀) クリストファー・タイ:しっかり座って(17世紀) ジローラモ・フレスコバルディ:クレド後の半音階的リチェルカーレ(『音楽の花束』より、1635年) カルロ・ジェズアルド:ああ、僕はもう死んでしまうかもしれない 近藤譲:スタンディング―発音原理の異なる不特定3楽器のための― (1973) カールハインツ・シュトックハウゼン:七つの日より (1968) ジョン・ケージ:4つのパートによる弦楽四重奏 (1950)より抜粋 フィリップ・グラス:弦楽四重奏曲第2番「カンパニー」(1983) カールハインツ・シュトックハウゼン:ティアクライス(1974/75)より抜粋 …など チケット取扱&お問い合わせ:asakofiev1953@gmail.com   「公演に寄せて この企画は、以前も演奏会を開催させて頂いた笹塚BLUE-Tさんから、ぜひまたうちで現代音楽のコンサートを、しかもこれから続く現代音楽バトンコンサートの第一回目を、と言って頂けたことにより実現しました。 現代音楽のコンサートと聞いてまず思い起こしたのは、自分が今のめり込んでいる古楽をともに学んでいる仲間にも現代音楽が好きな人たちがいることでした。 彼らと何かできないか、どうせなら古楽と絡められないかと考え、そこで、古楽(特に中世やルネサンスの音楽)を演奏・研究していて、且つ現代音楽にも造詣が深い菅沼起一さんに協力を仰ぎ、共同企画となりました。 こ のコンサートの狙いは4つあります。1つ目は古楽と現代音楽の橋渡しをして、古楽ファン、現代音楽ファン両方に興味を持ってもらうこと、2つ目は古楽器で の新たな可能性、既存のレパートリーから逸脱することで自分たちの楽器の更なる表現の可能性を探ること、3つ目は時間を隔てたこの二つの時代に何か特有の 共通点を見出し、それで得た刺激を自分たちの古楽、現代音楽、双方の表現に持ち込んでみること、そして4つ目が「前衛」について考えることです。 音 楽が、時が進むにつれて変わっていったことには「新しいものを求める」ということが少なからず関わっていたと思います。その「新しいもの」がどういうもの を指したかは、その時その場所その人たちによって違うでしょうし、必ずしも「新しいもの」だけを求めたわけでは当然なく、表現したいという欲求や使命感か ら結果的に「新しいもの」が生まれていったということも多かったのでしょう。 また、当時にとって「新しかった」とは何か、についても考える必要があります。当時の流行をそのまま取り入れたものは果たして「新しい」と言えるのでしょうか?「新しさ」は歓迎されたのでしょうか? 今回のプログラムには、当時「新しかった」ものだけでなく、「今から見て新しく感じるもの」や、数十年前に作曲されたにも関わらず、今私たちが生きている『現代』からするともはや「古典」となってしまった作品もあります。 編成の都合により完璧とは言えないプログラムですが、数百年の時を隔てて様々な技法で作られたこの素晴らしい作品たちを並べて聴いて楽しむことで、皆様と一緒に古楽と現代音楽の対話を通して「前衛」という茫漠とした主題について思いを馳せることができたら幸いです。 上田朝子」 FBイベントページ:(リハーサル風景など随時アップ中!) https://www.facebook.com/events/827658603982011/

コントラポント:モンテヴェルディ「ヴェスプロ」

  コントラポントのモンテヴェルディ「ヴェスプロ」が終わってしまいました!たくさんの方に聴いて頂くことができて嬉しかったです! あの広いカテドラルで当日券が売り切れ、私のお友達にもたくさん来て頂いて幸せでした。 約1年前にお話を頂いて、テオルボを初めてまだ間もなかったので正直不安だったのですが、頂いたお話はやるしかなく、1年間頑張れた気がします。最初の不安も、色々な本番をやるごとに段々とやれるという自信になったのが嬉しくて。ずっとこの本番のことが頭にありました。 またよりよくなるように頑張ります!やっぱり通奏低音は楽しい! それにしてもヴェスプロ、大曲でした。 本番、あの場に居合わせるどころか参加できて特等席であの音楽を聴けて、本当に幸せでした! あの残響の中であの曲をできて、しかもグレゴリオ聖歌を挟んだ素晴らしくカッコイイ構成で…。 カテドラルでグレゴリオ聖歌を聴いた時、まず音そのものの純粋な美しさ、人の声の美しさ、音が響いて聴こえる不思議さ、それが美しいという超常的な不思議さがとても気持ち良かったです。それから言葉。母音の残響だけでなく子音の残響も。 ずっとああいうものに囲まれていたい。 花井先生、ソリストの方々、合唱の方々、器楽の方々…素晴らしい音楽家の方々と一緒にできて嬉しかったです。音楽のお話したりとか。 同世代の仲間とも一緒にできて、心強かったし楽しかった!いつもくだらない話もするような仲間だけど、改めて尊敬し直しました>< それから、実はカテドラルの付属の幼稚園に通っていたので、幼稚園の時あそこでお祈りをしていたけれどまさか演奏することになるとは思わず、嬉しかったです。 あとエコー!カテドラルでエコーの通奏低音をできたの楽しかったー!!遠く離れていたので逆に向こうがエコーに聴こえて、自分の音の残響が少し経って消えてから向こうの美しい音楽が聴こえてくるのが気持ち良かったです! あそこは歌詞もすごく好き!!! モンテヴェルディ、大好きなのでもっと知りたくなりました。ヴェスプロは何回でもやりたい…。 今日はちょっと燃え尽きモードでしたが次の本番…今週末!?に向けて頑張ります!次は17世紀イングランドだ!!