ジョスカン・デ・プレとビウエラ・デュオ

ヴォーカル・アンサンブル・カペラの演奏会で、ゲストとしてビウエラ・デュオを演奏致します! 私の師匠、金子浩先生とのデュオで、初めてのビウエラなのでかなりドキドキしています>< 今回はラの調弦の小さめのビウエラと、ミの調弦の大きめのビウエラを使ってバルデラバーノがジョスカンやムトン、ヴィラールトらのポリフォニーの作品をビウエラ・デュオに編曲したものを演奏致します。 お借りしているミのビウエラ↓ そのヘッド部分↓かわいい!! デュオのお相手、ラのビウエラ↓ ビウエラは16世紀のスペインで人気だった撥弦楽器で、ギターのような外見をしていますが調弦はリュートと同じです。そのためほとんどのリュート奏者がビウエラの曲もレパートリーにしています。 ビウエラのオリジナル楽器(現存している当時作られた楽器)は世界に3本しかなく、発見された地域(パリとエクアドル)、使われていたと推定される年代、楽器の特徴がそれぞれ異なるためそれらをまとめてビウエラと呼べるのか、ビウエラとはどんな楽器だったのかまだ研究が続いています。 謎の多いビウエラですが、絵画、文献、楽譜は多く残されていて16世紀スペインを中心に人気の楽器であったことがうかがえます。 その残された文献や楽譜によると、ビウエラはさまざまなサイズ(大きなビウエラ、中くらい、小さい…等)があって、調弦もそれにより異なり、一番上の弦がソ、ラ、シ、ミ、レ…などがあり、現代ではそれぞれソのビウエラ、ラのビウエラ…またはG調弦のビウエラ、A調弦のビウエラ、などと呼んでいます。 バルデラバーノのデュオでも何種類もの調弦のビウエラが多様に組み合わされていて、日本では手に入るビウエラはそんなに種類がないので全ての曲を演奏しようというのはちょっと難しいかもしれません…。 どの調弦の組み合わせで書かれているかは、楽譜が五線譜ではなくタブラチュア譜で書かれていることからもわかりますが、他の作曲家のビウエラの楽譜にはその曲を弾くのがどのような調弦を示す記号かも書いてあることがあります。 下の音部記号のような記号がそれです。これを読み解くと調弦がわかります!先日、とある勉強会でこの記号を発見していろんな文献を読みながら解読できてとっても嬉しかったです!なんだかワクワクしますね! 世界に3本しか残されていないビウエラの話に戻ると、いずれもいわゆる「大きいビウエラ」で、現代で多く作られている「小さいビウエラ」は実はそれを縮小するように計算して作っているそうです。 しかも、その3本のうち1本は、所持していた修道女が死後列聖されたため聖遺物として教会に保管され、近年まで調査することができませんでした。 2010年にやっと、世界的に知られる製作家カルロス・ゴンザレスが楽器を細かく検分しコピーの楽器を作り、今年の6月には来日してその検分結果のレクチャーを行いました。私もカルロスと直接会うことができてそのコピーの楽器を触りましたが、今まで触ったことあるビウエラとは少し響き方が違うように感じました。 演奏会の宣伝から外れてビウエラについて語ってしまいましたが…。 ヴォーカル・アンサンブル・カペラは、私も大ファンで、間近で演奏が聴けるのも楽しみです! バルデラバーノのデュオはポリフォニーをそのままデュオに落とし込んだような単純な楽譜に見えるのですが、声部がいきなり消えて受け渡されたり出現したりするので細かく声部を分析してそう聴こえるように弾く必要があり、なかなかやりがいがあります! 豊かなポリフォニーに響きを、アカペラの歌と、ビウエラ・デュオでお楽しみください! チケットは私や出演者からも買えます! === ジョスカン・デ・プレ モテットとシャンソン連続演奏2 おとめマリアをたたえて、愛しいおとめ 2015年10月9日(金) 午後7時 日本聖公会聖パウロ教会 ジョスカン・デ・プレ Josquin des Prez (1450/55?-1521) 「見よ、あなたは全く美しい」“Ecce tu pulchra es” 「フェーブスの輝きに」“Ut Phoebi radiis” 「けがれないおとめ、神の養い主」“Illibata Dei Virgo nutrix” 「わたしに口づけを」“Baises moy” 「小さな獅子鼻娘」“Petite camusette” 「サヴォアの羊飼い」“Bergerette savoyenne” バルデラバーノ編曲によるビウエラ二重奏曲 Enríquez de Valderrábano (ca.1500-after 1557) ほか … Continue reading ジョスカン・デ・プレとビウエラ・デュオ

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